【京都ローカルはしご旅 Vol.1「地域の仕事の作り方」ゲスト:関 奈央弥さん(京丹後市)】イベントレポート

2020.05.18 イベントレポート
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こんにちは、京都移住コンシェルジュの磯貝です。

今回は、4月22日(水)に開催された京都移住計画(株式会社ツナグム)主催の「京都ローカルはしご旅〜UIターンではじめた地域プロジェクト〜」のイベントレポートをご紹介します!≪セミナー概要はこちら

記念すべき第1弾のゲストは、京丹後市地域おこし協力隊の関奈央弥さん。テーマは「地域の仕事の作り方」


◆ゲストスピーカー紹介:関 奈央弥さん(京丹後市)
1989年生まれ。京丹後市網野町出身。大学卒業後、東京都の小学校で5年間栄養士として勤務。子ども達に日々食育を行う中で、「丹後の食の豊かさ」に可能性を感じ、「丹後バルプロジェクト」を立ち上げる。2018年7月より地域おこし協力隊の仕事に加え、丹後の食環境を生かした食育事業及び、管理栄養士としての専門性を活かしたファスティング(断食)サポートに取り組んでいる。

まずは、現在の活動内容や、そこに至るまでの背景をお話いただきました。

丹後の食材がもつストーリーを多くの人に伝える

大学卒業後、東京で小学校の栄養士として子供たちに「食育」を教えている中で、知識だけ教えても、「結局、人を変えられなければ意味がないと思うようになった」という関さん。

「そんな時、農家さんと出会って、畑を見に行くようになって、生産者さんの想いやストーリーを子供たちに伝えるようになったら、子供が苦手な小松菜を食べるようになるっていう大きな変化があったんです。食材の裏側に隠れるストーリーや生産現場を見せることの重要性を感じた瞬間でしたね。」(関さん)

関さんの故郷の丹後(京都府北部地域)には、豊かな自然が広がり、海の幸や山の幸など食資源も豊富です。
丹後の食の豊かさに気づいた関さんは、1年半ほど月1で丹後に帰り、丹後をリサーチするようになりました。漁師さんや農家さんと会って話を聞く中で、丹後の魅力を再発見。

その魅力をより多くの人に伝えるために「丹後バル(※1)」を立ち上げました。その後、「丹後バル」が都市と地方をつなぐ取り組みに発展していく中で、「丹後✖︎食」の分野で将来的に起業したいという想いを抱くようになったそう。
(※1 丹後の食の魅力を、イベント等を通じて生産者のオモイと共に届けるブランド)

東京を離れ、京都市の「(株)カンブライト」で缶詰の試作や商品開発に携わった後、“もっと丹後の食の資源を活かした事業に関わりたい”という想いから、京丹後市地域おこし協力隊に就任。
現在は、丹後の海産物や農産物を使った缶詰など加工品の商品開発、食育セミナーや食事カウンセリング、米作りプロジェクトなど、食にまつわる企画を行っています。


今後も、丹後の小中学校における食育プロジェクトや、食の発信拠点づくりなど、活躍の幅はさらに広がりそうです!

 

地域では”人の繋がり”から仕事が生まれる

 

後半は、関さんがUターン後に感じている「地域での仕事の作り方」の魅力を4つのポイントからお話いただきました。

ポイント①:経験から生まれる仕事

「丹後に帰ってくるまでは仕事になると思ってなかったようなことが、実は今仕事になっている」という関さん。例えば商品開発。地域に缶詰の加工食品を作れる人がいなかったから、関さんがその経験を持っていることが地域にとってとても価値のあることだったのだと、丹後に帰ってきてから気づけたのだそう。

ポイント②:コーディネーターという仕事

「丹後に帰ってから、コーディネーター(いろんな分野や人と人をつなぐ仕事)の必要性を実感している」という関さん。例えば、生産者さんと料理人さんをコーディネートすることで、地産地消の循環を作ることができます。コーディネートする際には、お互いにとってメリットがあり、無理せず目的が達成できる提案を持っていくことが大切なのだとか。
「”自分がやりたい”という想いだけではなく、相手もやりたいけど手の届かないところを”一緒にやっていきましょう”というスタンスで関わっていくことを心がけています。」(関さん)
どのように地域と関わっていくかは自分次第で、どんどんやれる環境がある!とお話は続きます。

ポイント③:繋がりから生まれる仕事

都会と地方では、そもそも「仕事」の生まれ方が異なるのだとか。
「例えば、同じサービスがあった場合、地方だと”知ってる人かどうか”が値段とか費用対効果とかより重要になってくることが多いです。値段より”人の繋がり”が大事にされていて、それは地方ならではだなと思っています。」(関さん)
商品開発に関しても、1つの事例を作ったら、事例に関わった人の知り合いから数珠つなぎで仕事が生まれていくというので驚きです。

ポイント④:稼ぐ仕事/稼がない仕事

「稼ぐ仕事ばかりやっていたら、長い目で見て自分たちが住みたい地域にしていけないことも多い。稼がなくてもいいけど、自分たちが住む場所をよりよくしていくために必要だと考えたことをやっていく。この2つのバランスをとっていくのが大事だ」という関さん。
「地方は自分たちがやりたいことやありたい姿を実現しやすい。だからこそ、少しでも自分たちが創りたい地域を目指して動いていくことが大事だなと考えています。」(関さん)

関さんのお話を聞いた後、少人数のグループに分かれて、意見や感想、自分だったら地域でどんな仕事ができるかなどをグループ毎に共有して話し合いました。

質疑応答では、参加者からの質問もたくさん出て盛り上がりました。

「関さんの具体的な収入源を知りたい」という少し突っ込んだものから、「関さんが仕事を作るために行った具体的な行動は?」「稼ぐ仕事と稼がない仕事のバランスの取り方のコツ」など、既に地域と関わっているからこそ出てくる質問などもありました。

 参加者からは
「地域はやはり「繋がり」が大切なことがすごくよくわかった。」
「地域おこし協力隊という働き方もあるんだと知り、興味を持った。」
などなど、みなさん何か新しい発見を持って帰っていただけたようです。

関さんの「丹後」と「食」にかける熱い想いや、地域で仕事をつくっていく中で、ヒントになる考え方をたくさんいただき、私自身も自分の今持っている経験やスキルを地域でどう活かせるか、改めて考えてみようと思いました。

 

次回は【京都ローカルはしご旅 Vol.2「暮らしと観光が共存するまちへ」ゲスト:杉本 健治さん(伊根町)】お楽しみに!

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(文責・京都移住コンシェルジュ磯貝)